プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 8.理由

匠は沙耶を部屋まで送って、とりあえず今日は帰る事にした。 ふたりの記念すべきスタートの日。これ以上を望んだら贅沢だ。 沙耶が言ってくれた匠への想いを今日の思い出として忘れないようにしないと。 「じゃぁー、また…。」2人は...
プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 10.それぞれの想い 1話

1話 匠の告白から一転、結城と再会した沙耶は、ヒロとの蘇る思い出に微笑んでは、怒り、やり場のない悔しさに苛まれる。心はそんな不安定な空模様だった。 ほんの少し、ほんの少しだが、匠の優しさにふれて心の中の冷たくて、とてつもなく重...
プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 9.幕開け

ピコン 匠からのLINE 「おはよ。よく眠れた?」 「おはようございます。眠れ…なかったかな。」 ピコン 「実は……俺も。なんか…眠れなかった。」「あーなんかじゃないな。 嬉しくて。」照れうさぎ。 「わ...
Uncategorized

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 7.告白

コーヒーを飲みながら、匠はLINEを確認した。沙耶からのLINEはあれから来ていない。 「あーっ。俺の馬鹿っ。」 なんであんなことしたんだろ?まだ想いも伝えてないのに。 沙耶とのキスが頭に思い浮かぶ。 LINEを入...
プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 6.戸惑い

「ねー。沙耶?沙耶ってば! 聞いてる?」 ボーっとどこかを見つめて動かない沙耶を揺さぶるのは、沙耶の同僚の亜紀。部署は違うので、職場では休み時間くらいしか顔を見て合わせないが、沙耶を見かけるとまるで仔犬のように走って飛んでくる。お尻...
プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 5.想い

ピコン。 『痛みどう?痛かったら我慢しないで薬飲んで!』 ピコン。 『なんか困ってることない?足りないものとか…。』 フフッ。 「お母さんみたい。」沙耶は匠からのLINEを見てつぶやいた。 母が生きてい...
プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 4.温もり 2話

2話 だめだってば。 沙耶は大人になってずっと、人に寄り掛からず生きてきた。もちろん、子供の頃は両親はじめ、みんなに支えられて、愛情をたくさんもらって生きてきた。だからその愛おしさや温もりは覚えてる。 運動会には必ず真っ...
プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 4.温もり 1話

1話 「ねー匠、今日は休んだら?まだ顔色ちょっと悪いよ?」  朝から姉貴がしつこくつきまとってくる。 「だいじょーぶだって!よく眠れたし、もうすっきり快調!」 匠は何となく力こぶを作って、はにかんで見せた。 「わか...
Uncategorized

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 3.始まり 2話

2話 ウーウーウー。後ろからパトカーのサイレンの音がかすかに聞こえる。 数台のパトカーがバイクを追いかけて行ったようだが、一台は停車している匠の車に駆け寄る。 「どうしました?大丈夫ですか?」窓を叩き匠に声を掛ける警察官...
プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 3.始まり 1話

3.始まり 1話 うーん。何着ていこっかなー。 沙耶はクローゼットの洋服たちとにらめっこ。まぁ、あんまり気合いを感じさせないように。かつ、カジュアルになりすぎず。 やっぱこれかな。 シャツにスキニーのデニム。...
タイトルとURLをコピーしました