2020-10

プチ小説

ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 12.その日

その日もいつものように、旦那の機嫌が悪かった。 沙耶はこいつが家にいる時は、いつもびくびく怯えていた。 いつ、身体を求められるか。そして、拒めば良い時で一日中ふて寝。ほとんどが暴言を吐き、暴れ、時には暴力を振るう。 沙耶...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 11.揺れ動く気持ち

付き合って初めての週末は、なかなかいぃ雰囲気できている。まずは、腹ごしらえという事で駅駐車場に車を停めて、近くにある小さな店だがこだわり料理を提供すると言うロシア料理屋に向かっていた。 ここのピロシキが絶品だと、おばちゃん看護師に教...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 10.それぞれの想い 2話

2話 「ヒロ。いってくるね。」 捻挫もすっかり良くなり、支度はいつもの沙耶らしくスピーディに進んだ。今日はちょっとクールに黒のワンピース。玄関の全身鏡で全チェック。 「よし。」 ピコン 「おはよ。外にいるよ。...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 8.理由

匠は沙耶を部屋まで送って、とりあえず今日は帰る事にした。 ふたりの記念すべきスタートの日。これ以上を望んだら贅沢だ。 沙耶が言ってくれた匠への想いを今日の思い出として忘れないようにしないと。 「じゃぁー、また…。」2人は...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 10.それぞれの想い 1話

1話 匠の告白から一転、結城と再会した沙耶は、ヒロとの蘇る思い出に微笑んでは、怒り、やり場のない悔しさに苛まれる。心はそんな不安定な空模様だった。 ほんの少し、ほんの少しだが、匠の優しさにふれて心の中の冷たくて、とてつもなく重...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 9.幕開け

ピコン 匠からのLINE 「おはよ。よく眠れた?」 「おはようございます。眠れ…なかったかな。」 ピコン 「実は……俺も。なんか…眠れなかった。」「あーなんかじゃないな。 嬉しくて。」照れうさぎ。 「わ...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 7.告白

コーヒーを飲みながら、匠はLINEを確認した。沙耶からのLINEはあれから来ていない。 「あーっ。俺の馬鹿っ。」 なんであんなことしたんだろ?まだ想いも伝えてないのに。 沙耶とのキスが頭に思い浮かぶ。 LINEを入...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 6.戸惑い

「ねー。沙耶?沙耶ってば! 聞いてる?」 ボーっとどこかを見つめて動かない沙耶を揺さぶるのは、沙耶の同僚の亜紀。部署は違うので、職場では休み時間くらいしか顔を見て合わせないが、沙耶を見かけるとまるで仔犬のように走って飛んでくる。お尻...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 5.想い

ピコン。 『痛みどう?痛かったら我慢しないで薬飲んで!』 ピコン。 『なんか困ってることない?足りないものとか…。』 フフッ。 「お母さんみたい。」沙耶は匠からのLINEを見てつぶやいた。 母が生きてい...
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ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 4.温もり 2話

2話 だめだってば。 沙耶は大人になってずっと、人に寄り掛からず生きてきた。もちろん、子供の頃は両親はじめ、みんなに支えられて、愛情をたくさんもらって生きてきた。だからその愛おしさや温もりは覚えてる。 運動会には必ず真っ...
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