プチ小説 ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 41.消えた灯 深夜1時。匠の携帯に病院から電話。 「まじかー。この時間の電話は緊急事態しかないよな、」 「もしもし。」 「すみません。こんな時間だから迷ったんですが。」 「ん?どーした?」 「…雄也くんが、先程」 雄... 2021.05.31 プチ小説
プチ小説 ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 40.気持ちの迷子 「あちゃー。」ホラー映画の特殊メイクのごとく腫れ上がった瞼を見て、沙耶は声を上げた。 「冷やして寝たら良かったー。」 一晩中匠と泣いた沙耶は、穏やかに微笑んだ。小さな命を失ってしまったこと。とても悲しい事だけど、あのまま忘れて... 2021.05.24 プチ小説
プチ小説 ちゃらんぽらんじゃなさそうなプチ小説 39.悲しい伝達 はぁーっ。匠はため息に似た深呼吸を深くして、沙耶の病室へ向かった。 ほんとに忘れてるのか?それとも、受け入れられなくて忘れたふりをしてる? 沙耶の気持ちを考えると、病室へ向かう足も前に出る事をためらう。 どう伝えればいい... 2021.05.17 プチ小説
プチ小説 38.空白 匠は、主治医と沙耶の様子について話していた。 「外傷は足の擦り傷くらいだよ。手首がすこし気になったから調べたけど異常なし。」 「そうか。ありがとう。」 「…子供のことは、残念だったな。もう本人に話したのか?」 「い... 2021.05.01 プチ小説